2014年11月15日 富士山南東斜面の自然環境と植栽活動について

 2010年8月、御殿場口で行われた富士山自然誌研究会主催の合同フィールドワーク(一般参加)において、観察ルート上で27種の侵入植物が確認されました。同会が2001年に調査した記録では9種であったことから侵入種が急激に増加していることが判明しました。この結果を受け、同所で植栽活動を行ってきた東京電力三島営業所は、2011年度に侵入種の実態調査を計画しましたが、2011年3月、東日本大震災が起こり環境活動を休止したため調査が実施されることはありませんでした。2014年11月、当会は静岡県が実施中の各登山道の外来種生息状況調査への協力要請を受けたのを機に御殿場口周辺の侵入植物調査を行いました。その結果、ビロードモウズイカなどの外来種11種と植栽された2種を含む30種以上の侵入種を確認しました。植栽樹の根元および周辺部に侵入種が特に多いことが確認されました。